しけてぃーです。
事務系公務員として10年以上勤務し、公務員の働き方、処世術を発信しています。
新人公務員は、先輩職員から引き継ぎを受けることが多々ありますよね。
しかし、配属先は右も左もわからない未開の地。
- 周りからどう思われているのか気になって、引き継ぎが頭に入らない
- メモに気を取られて、話が頭に入らない
- 一度聞いたはずなのに、すぐ忘れてしまう
こんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、公務員事務職が引き継ぎを効果的に受ける方法を紹介します。
この記事を読むと、
・引き継ぎ中「聞くこと」に集中するコツ
・録音や画面キャプチャを使った、便利な記録方法
・将来の自分を助ける、引き継ぎ書の作り方
がわかります。
不安の多い「引き継ぎ業務」ですが、ポイントを押さえることで驚くほどスムーズにこなせるようになります。
明日からの仕事がラクになるテクニック、ぜひ参考にしてみてください。
「聞くこと」だけに集中する
では、ここから引き継ぎの具体的なテクニックを順に解説していきます。
まず、引き継ぎを受ける際の心構えについてです。
引き継ぎ中は余計なことを考えずに、話を聞くことだけに集中しましょう。
「えっ、でも、最低限の相づちは必要なんじゃ…」
いいえ、必要ありません。
「周囲の人たちが自分のことをどう思っているか」
「よく思われたい!」
と言う感情は、いったん捨てます。
どう評価されるかを気にして、聞くことが疎かになってしまえば元も子もないからです。
聞くことだけに集中するコツ
「聞くこと」だけに集中するコツは、(良い意味で)自分本位に動くことです。
自分が何を知りたいか、何を聞きたいかを、最優先する。
なりふり構わず、相手の話だけに集中する。
引き継ぎを効果的に受けるためには、自分本位に、本能のままに行動するマインドセットが重要になってきます。
結果的に、自分の評価は「どう思われても良いや〜」ぐらいの温度感でも、早く仕事を覚えてしまえば周囲の評価は勝手に後からついてきますので、安心してください。
周囲の雑音が気にならないぐらい集中できる瞑想のコツは、こちらの記事で紹介しています。
なお、積極的に質問して、「ちゃんと話を聞いていたことを証明したい!」と思うかもしれません。
もちろん、その時点でわからないことがあれば、質問して腹落ちさせることは大切です。
しかし、特に聞きたいことがなければ、無理に質問する必要はありません。
なぜなら、質の高い質問は実際に手を動かすことで生まれるからです。
「すぐ実践」で身体に覚えさせる
引き継ぎを受けたらなるべく早く、その内容を実践してみましょう。
「頭で覚える」だけにとどめておくよりも、実際に手を動かすことで定着スピードが格段にアップします。
実践して生まれた疑問を、再度質問してみてください。
手を動かす中で生まれた疑問こそ、質の高い質問です。
きっと、業務の理解度が飛躍的に向上すると思いますよ。
例えば私の場合も、最初の引き継ぎで「何となくわかったつもり」になっても、実際に1人で処理してみると、
必ず詰まるポイントがありました。
そのタイミングでピンポイントに質問すると、相手も状況を理解しやすく、お互いにとって無駄のないコミュニケーションにつながります。
手書きのメモは取らない方が良い
引き継ぎを受ける際は、メモを取らず、聞くことだけに集中しましょう。
なぜなら、メモは取っている間、書くことに気を取られて重要な引き継ぎポイントを聞き逃すリスクがあるからです。
かつては(今も?)「メモ魔」という言葉が存在しました。
手帳を常時手放さず、先輩から引き継ぎを受ける時は逐一メモを取る新人が、「優秀!」「やる気ある!」
ともてはやされていましたが、必ずしもそのような人が仕事のできる人か?といえば、そうではありません。
周囲に対して真剣に聞いていることをアピールするためだけのメモは、全く意味がないのでやめましょう。
「えっ、でもメモはさすがに取らないと!何教わったか後から確認できひんやん!」
こんな反論があるかもしれません。
しかし、それでも引き継ぎは、話を聞くことだけに集中することをおすすめします。
スマホが発達した現代、手書きのメモに置き換わって余りある、汎用性の高いツールがいくつも存在します。
そのツールのひとつが、記事のタイトルにもある「ボイスメモ」です。
引き継ぎ記録はボイスメモ!
聞くことに集中する方法のひとつが、引き継ぎをスマホで録音することです。
録音することで、「後から聞き返せる」という安心感が生まれ、メモを取る必要がありません。
iPhoneならどのシリーズにもボイスメモ機能が備わっており、ボタンひとつで即座に録音を開始できます。
また、Android端末にもGoogle PixelやSamsung Galaxyなどには録音機能が初期搭載され、それ以外の端末であっても無料アプリをダウンロードすることで録音機能が使えるようになります。
この方法で、引き継ぎ内容を録音してしまいましょう。
なお、引き継ぎ者には、事前に「録音させてもらって良いですか?」とひと声かけておくことが必要です。
許可を得ておくことで、堂々とスマホを操作しながら一時停止、録音再開、など、無駄のない録音ができるようになります。
録音データは汎用性抜群
録音したデータは、直接聞いて引き継ぎを復習できるのはもちろん、AIを使って文字起こしさせたり、要約させたりすることができます。
音声データをテキストに変換することで、引き継ぎ内容を視覚的に復習することができますし、自らの引き継ぎ書にも二次利用することができます。
最近はChatGPTやnotebookLMなど、音声ファイルをアップロードして文字起こしや要約をしてくれるサービスも増えているので、自分の職場のルールに反しない範囲でうまく活用してみてください。
可能なら、ビデオ録画はさらに効果的
また、引き継ぎを効率的に受けるうえでさらに有用な方法が、ビデオ録画です。
多くの事務系公務員にとって、パソコン作業はつきもの。
ファイルの場所なんて、一度口頭で教わっても、すぐには覚えられませんよね。
その点、録画は非常に有効です。
具体的なパソコン操作手順も、フォルダの奥深くにもぐり込んでいく手順も、先輩職員が操作しながら教えてくれる画面を録画さえしておけば、後で何回でも見直すことができます。
加えて、引き継ぎ音声も入るので、メモも不要。
録音よりハードルは高いのですが、「引き継ぎ、ビデオ撮らせてもらっても良いですか?」など、一度聞いてみましょう。許可が下りれば、とても効率よく仕事を覚えることができます。
※今回ご紹介した引き継ぎの受け方は、守秘義務の侵害を意図するものではありません。プライバシー保護には十分注意しながら行ってください。
写真、画面キャプチャ、ファイルパスも活用しよう
録画が難しい場合も、引き継ぎ効率アップのためにできる工夫はまだまだたくさんあります。
次は、写真、画面キャプチャ、ファイルパスのコピーについて紹介します。
写真
PC画面をスマホで写真撮影する方法です。
アナログチックですが、手っ取り早くPC画面を保存しておくことができます。
画面キャプチャ
写真撮影よりも、より使い勝手良くPC画面を保存しておくことができます。
- Windows
①画面全体を撮って自動保存:「Windowsキー」+「Print Screen」
②画面の一部を選択して撮る:「Windowsキー」+「Shift」+「S」 - Mac
①画面全体を撮る:「Shift」+「Command(⌘)」+「3」
②画面の一部を選択して撮る:「Shift」+「Command(⌘)」+「4」
ファイルパスのコピー
対象のファイルにたどり着くためにクリックする順番を、テキスト形式でコピーできる機能。
自身の引き継ぎ書を作る際にも、ファイルの場所がPCのどこにあるか一目瞭然なので、便利です。
- Windows
対象のファイルを、Shiftキー押しながら右クリック。 - Mac
対象のファイルを右クリック。「コピー」にカーソルを合わせてoptionキーを押す。
自分の引き継ぎ書を、並行して作る
引き継ぎを受けるときは、自分の引き継ぎ書を作る必要があるかどうかを、考えておきましょう。
なぜなら、自分も将来は誰かにその業務を引き継がなければならないからです。
加えて、テキスト形式にまとめておくことで、業務内容を体系立てて復習することができます。
すでに先輩がテキストで業務引き継ぎ書を作ってくれている場合も、わかりにくい箇所や時代の移り変わりで変更された内容をアップデートしておきましょう。
また、多くの自治体で人事異動による交替が発表されるのは年度末。
年度末といえば、引き継ぎ書を作る暇もないような慌ただしい時期です。
引き継ぎを受けたらその都度、こまめにテキスト化しておいた方が、年度末の自分が苦労しなくて済みます。
口伝の引き継ぎはトラブルの元
口伝(口頭だけ)の引き継ぎは、引き継ぎをする側もされる側も危険がいっぱいです。
なぜなら、引き継ぎする側にとって、口伝はたとえ引き継いだ内容であっても、前任者から「聞いていない」と言われるリスクがあるからです。
一方、引き継ぎされる側にとっては、何を教わったのか一度話を聞くだけで理解できない、というのは明白です。
何か問題が起こった時に自分の身を守るためにも、引き継ぎはテキスト化しておきましょう。
なお、引き継ぎ書として音声や動画をそのまま使うのはプライバシー的に難しい場合が多いです。
その点、先述した文字起こしや要約、画面キャプチャであれば、汎用性高く引き継ぎ書として活用できると思います。
NG例:こんな引き継ぎは損する!
最後に、悪い引き継ぎ事例を紹介して終わります。
引き継ぎ中にやりがちだけどおすすめしないのは、
・わかったふりをして、その場をやり過ごす
・「こんな基本的なこと聞いたら恥ずかしい」と黙り込む
この2つです。
新人のうちは「素直に聞く」こと自体が立派な仕事です。
わからないまま抱え込んでミスを招く方が、評価を落としてしまいますので気をつけましょう。
「あとで聞けば良いや」と思っていると、記憶が薄れてぼんやりし、どこを聞きたかったのかもわからなくなってしまいます。内容を体系立てて覚えるためにも、即実行→即質問→即理解のサイクルがおすすめです。
まとめ:引き継ぎは、聞くことだけに集中しよう
今回は、引き継ぎを効果的に受けるコツについて紹介しました。
引き継ぎは、新天地で業務を習得するうえで大変重要なものです。
効果的に引き継ぎを受けるために、自分自身は余計なことを考えず、話を聞くことだけに集中する必要があります。
引き継ぎ内容をメモしておく行為は、文明の利器
・スマホ録音、録画、写真撮影
・PCの画面キャプチャ
に任せましょう。
引き継ぎ内容は手書きのメモではなく、上記のようなデータとして残しておくことで、自身の引き継ぎ書などにも汎用性高く二次利用することができます。
無駄な労力を割かずに、効率よく業務を覚えて、あなたの公務員ライフがより良いものになるよう願っています。

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